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図書館からのお知らせ

図書館企画展示「学び舎に残る歴史-煉瓦棟と千葉の戦跡-」が終了。 2,000人を超える方が見学されました。

 総合図書館では令和6年5月27日(月)~10月31日(木)に本学園の敷地内に残る「旧鉄道聯隊材料廠煉瓦建築」(通称:煉瓦棟レンガトウ)をテーマに企画展示を開催しました。
 開催期間中の見学者は2,003名、うち実際に煉瓦棟を見学された方は577名でした。

 煉瓦棟は1908(明治41)年に旧陸軍により鉄道連隊の材料等の管理や列車の組立、修理を目的に建築されました。戦後は大蔵省に引き継がれ、国鉄がレールセンターとして使用した後、1985(昭和60)年に本学園が払い下げを受けた建物です。現在は千葉県有形文化財に指定されています。

煉瓦棟内部を見学する千葉県知事と理事長の画像

内部を見学する熊谷千葉県知事(中央)と佐久間理事長(右)

 開催期間中には熊谷千葉県知事、冨塚千葉県教育長、神谷千葉市長、貞石稲毛区長が見学に来校されたほか、鉄道や建築関係のお仕事をされている方、煉瓦や戦跡に興味のある方などを含め、多くの方に足を運んでいただきました。
 また、新聞やネットニュースに取り上げられたほか、ケーブルネット296の番組「建築遺産」や、雑誌『散歩の達人』でも特集を組んでいただき、その情報やSNSを見て県外から来校されたという方も多くいらっしゃいました。

 今回の企画展示では写真やパネル、当館の所蔵図書のほかに、大学模型部の作成した1/150サイズの模型や本学所蔵の木製の枕木、金属製の軽便鉄道枕木(芝山町教育委員会所蔵)などを展示しており、何時間も熱心に見てくださる方もいらっしゃいました。

 見学後のアンケートでは熱量のあるコメントを残してくださる方も多く、以下に一部をご紹介いたします。

千葉市長が企画展示を見学する画像

神谷千葉市長(右端)・貞石稲毛区長(中央手前)が企画展示を見学する様子

<見学者の感想>

  1. 今までに、煉瓦棟を見たことはあったのですが、何のために建設されたかや、どのように使われていたかなどは、知らなかったので、今回、知ることができて良かったです。また、展示されている写真を見て、かつて、煉瓦棟の前に線路が引かれていたことや、千葉経済学園がその建物を買い取った経緯なども知ることができて、良かったです。ありがとうございました。 (大学生)
  2. 鉄道連隊で活躍した車両に興味が湧いた! (大学生)
  3. 小さい頃から見たことがあったので、今回展示してあるのを見てとても興味が沸きました。 (大学生)
  4. 祖父母の家の近くに軍事工場があり、また家の敷地内に防空壕もあったため、興味がありましたが、こうやって資料を見ると本当に千葉でいろいろあったことがわかり勉強になりました。 (短大生)
  5. 千葉市に陸軍関連施設が多い理由や背景がわかり、良かったです。 (千葉県在住)
  6. 会社の友人と2人でお邪魔させて頂きました。会社が鉄道連隊と少なからず関わりがあったため、今回の展示は丁寧に分かりやすくまとめられていて、非常に興味深く勉強になりました。今まで見たことが無かった写真や資料などもあり、新たに知ることも多く期間中にもう一度お伺いしたいなと思うほどです。ご担当者様には大変親切に展示から煉瓦棟までご案内頂きまして、とても良い時間を過ごすことが出来ました。煉瓦棟では残存するレールなど建物のみならず細かなところも解説を頂きました。現状では煉瓦棟の内部は一般公開が厳しいとのことで、地震対策の補強工事などは費用面など大変厳しいものと思われますが、いつの日か広く公開される機会が来るのを楽しみにしています。内部のクレーンやアーチ上のレールなども実物が見られたら嬉しいです。文末になりましたが、暑い時間帯にも関わらず当方の見学に長い時間お付き合い頂き、ご担当者様にはこの場をお借りし改めて感謝いたします。今後の企画展示も楽しみにしています。 (千葉県在住)
  7. 昭和58年に千葉に引っ越し作草部町に住んでいました。通勤のため毎日西千葉駅との間を往復していましたが途中通る使っていなそうな踏切が気になっていました。その後鉄道連隊のレールと知り(すでにレールセンターのものとなっていましたが)レンガ庫も見学に行っていましたが、給水塔やトラバーサーは既に無く、残念な思いをしてました。書籍やネット情報をかき集めていたのですが、今回本家本元の所有者?(と言って正しいのでしょうか)様がこのような企画展示を行っていただいたことに感謝いたします。欠け落ちていた記憶の一部を埋めることが出来ました。 (千葉県在住)
  8. 詳しい出典を知ることのできる企画展示や外観から内部までの煉瓦棟を見学でき、大変勉強になりました。また、使用されている煉瓦が明治後半の一般的なサイズよりも小さく、古めの上敷免製煉瓦に近いように感じました。217×107×57mmサイズを半分にした社章刻印入りの煉瓦が深谷の煉瓦史料館に展示されています。軍隊向けに生産したものか不明ですが材料廠で使用された煉瓦に似ているように思います。この機会に千葉の戦時下の遺構を見て回ることが出来ました。ありがとうございました。 (群馬県在住)
  9. 予想より展示内容が幅広く充実していて勉強になりました。学芸員さんいわく、図録の発行予定はないそうで残念です。展示にまつわる講演や公開ガイドも予定ないそうで勿体ないと思いました。当方は明治大正期の建築史を調べているので、明治41年築の陸軍建築 煉瓦棟が現存、保存状態が良いことに感動しました。今後も、このような展示イベントを開催していただきたいです。 (東京都在住)
  10. 学内に歴史的建造物を保存されていることに感銘を受けた。後世に残すにはマスタープランや補修等で莫大な費用がかかると思うので、今回の展示などを通して周知を重ねていくことが何より重要であると思う。関連する施設、資料の保存と抱き合わせて修復保存が現実化していくことを祈ります。本日は、貴重な機会をご提供いただきありがとうございました。 (東京都在住)
  11. 存在は知りながら非公開ということで、いつか見られる日が来るか、と思っていた所、ついに見ることができて、稲毛に住む者として大変うれしい企画展でした。煉瓦棟の中に入ることができて感無量です。軍都千葉の遺跡もだんだん無くなって来ています。行政もなんとかこの貴重な建物を残して欲しいという思いが強くなりました。煉瓦棟見学の立ち会いをしていただいた職員の方に感謝いたします。 (千葉県在住)
  12. もともと煉瓦建築、鉄道、戦争遺跡に関心を持っており、今回ご縁があってこちらの企画展を見学できたことにまずは感謝申し上げます。千葉県内にはまだまだ多数の戦争遺跡や遺構が残っていることが分かり、たいへん興味深い企画展でした。今後の保存に当たってはたくさんの問題があるかとは思いますが、この貴重な煉瓦棟をぜひとも後世に残していただきたいです。また、定期的な同様の企画展の開催を希望します。有料販売でもいいので、図録等の資料があれば購入したいと思いました。 (神奈川県在住)

今後についてのお知らせとお願い

煉瓦棟外観と内部の写真

  • 煉瓦棟の見学
    今後煉瓦棟の見学を希望される方は、事前予約が必要になりますので、千葉経済学園法人事務局(TEL:043-251-7221)へお問い合わせ願います。
  • イベント
    令和7年10月14日(火)鉄道記念日に煉瓦棟に関わるイベントを開催する予定です。
  • クラウドファンディングについて
    本学園では千葉県の有形文化財であり、戦跡としても大変貴重な建築物である煉瓦棟の保全に努め、将来は耐震工事を行い地域の皆様に修復した煉瓦棟を公開したいと考えております。
    つきましては、煉瓦棟の耐震工事には数億円を要するため、今後クラウドファンディングを立ち上げ、皆様のご芳志を賜りたいと考えておりますので、ご理解ご協力いただけますようお願い申し上げます。