楷の木
「楷」の木について
「楷」は中国原産のウルシ科の落葉高木で、学名「トネリバハゼノキ」(漢名「爛心木」(らんしんぼく))と言い、また、孔子の弟子の子貢が山東省曲阜にある孔子の墓所に植えたと伝えられていることから、孔木とも謂われています。
そもそもこの「楷」が初めて日本に渡来したのは大正4年3月にさかのぼります。
農林省林業試験場の白沢保美林業博士が、中国出張の際、曲阜の孔子の墓上に植わっていた楷の老樹の根もとに落ちていた実を拾い集めて持ち帰り、目黒の林業試験場で苗に仕立てたのが最初で、それら仕立てられた苗は、各地の孔子廟や儒学に関係深いところに頒かち植えられました。
本学園にあるものは、岡山県にある閑谷(しずたに)学校が頒けてもらった苗をさらに殖やしたもので、岡山県立三徳園にあったものです。
本学園の建学の精神が「片手に論語、片手に算盤」で孔子に縁があり、佐久間彊前理事長が長野士郎岡山県知事(当時)から昭和61年11月に贈ってもらったものです。大学構内の総合図書館前に植えられ、順調に育っています。